ポリウレタンバーニッシュで研ぎ出しはできるのか?
長年使ってきたラッカー塗料でアレルギーが出てしまい、有機溶剤が含まれない水性塗料のファレホを使い始めました。


カーモデルのように光沢グロスのピッカピカ仕上げが好きなのですが、果たしてファレホで可能なのでしょうか?
結果から言いますと、研ぎ出し失敗しました。
失敗までの過程や研ぎ出しでの弱点などをまとめました。

キャラモデルに使っているモデラーさんはそこそこいらっしゃいますが、スケールモデラーの方はあまりいないですね。
ファレホのモデルエアーには透明クリアー塗料がないですが、代わりにポリウレタンバーニッシュなるコート剤があります。


光沢の「ポリウレタングロスバーニッシュ」でクリアーの塗膜を作って研ぎ出しました。
かなりの塗膜の厚みを稼ぎましたが、まるで塗料が破れたようにペリペリと剥がれてきます。
クリアー層が剥がれては磨けませんね。


●ファレホ公式
https://hobby.volks.co.jp/brand/vallejo/
●ボークスオンライン
https://hobby.ec.volks.co.jp/ext/vallejo/index.html
●ファレホカラーフレンドショップ
https://hobby.volks.co.jp/brand/vallejo/shop.html
ポリウレタンバーニッシュで塗装
塗り方がヘタなのか希釈が悪いのか、どう頑張っても塗装しただけではラッカーのような光沢が得られません。
乾燥すると半ツヤのような感じになります。
水性ホビーカラーのクリアーで塗装したほうが、断然光沢がでます。
部分的にバーニッシュを弾いて、表面がうねうねになったりもしました。



このうねうねの層がなかなか消えません。ペーパーで磨いても層が浮き出てきます。






ペーパーで水研ぎ
塗膜の厚みを確保できれば、水研ぎはできました。
うっかりバーニッシュ層が限界まで薄くなると、破れたような感じで下の塗料地が出てきます。
塗膜表面にキズや何かの引っ掛かりなどがあった場合も、剥がれてきます。
まるで塗料が破れたように、ペリペリと剥がれてきます。
デカールも持っていかれます。



この塗膜がぺりぺりと剥がれてしまうのが、ポリウレタンバーニッシュで研ぎ出しをする上での最大の難関です。
これはラッカーに比べて塗膜が弱くて柔らかく、塗料の食いつきも悪いのだと思います。
というより全く食いついていません、塗料がのっかってるだけのようです。
これは相当厄介です、リカバリーはかなり大変になりそうです。






うまく水研ぎが出来ても、塗装時の塗り重ねの層が見えてしまいます。
表面の感触はなめらかになるのですが、見た目が良くありませんね。


コンパウンドとワックス
コンパウンドでの磨きは問題なくできました。
表面が輝きだしても、ポリウレタンバーニッシュのうねうねの層が浮き出ています。
ワックスも問題なくできました。
ポリウレタンバーニッシュのうねうねの層は消えないままです。
表面はきれいにツヤツヤに光っているので、目立ちにくくはあります。


結果としては
ポリウレタンバーニッシュでの研ぎ出しはやめたほうがよさそうです。
ポリウレタンバーニッシュの弱点
・塗膜が弱くて柔らかい
・塗料の食いつきがとても悪い
⇒水研ぎが難しい
塗膜がぺりぺりと剥がれてしまうのが、ポリウレタンバーニッシュで研ぎ出しする上での最大の難関です。
研ぎ出しせずに単なるトップコートとして使うのであれば問題ないと思います。



ポリウレタンバーニッシュの塗膜をすっごく厚くすれば、研ぎ出し光沢仕上げにするのは可能だとは思いますが、ミスったときのリカバリーが難しいです。




マークセッターとマスキングテープ
スミ入れとデカールを貼る前の塗装保護目的でコートもやめたほうがいいでね。
タミヤのスミ入れ塗料の拭き取りには耐えましたが、マークセッターには耐えられませんでした。
デカールを貼るときに使ったマークセッターでポリウレタンバーニッシュの塗膜が剥がれてきます。



多分マークソフターでも剥がれてくると思います。
マスキングテープにも弱いです、マスキングテープを剝がすときに塗膜も持っていかれます。




ポリウレタンバーニッシュは、最後に使う単なるトップコートとしての利用がよさそうです。



結局、水性ホビーカラーのクリアーで再塗装しました。
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