鏡のようにきれいな光沢仕上げにする研ぎ出し方法2

エアブラシでクリアー塗装しても光沢仕上げができます。缶スプレーのクリアーを使うより薄いクリアー層ですが、クリアーの乾燥時間を短縮できます。塗装表面も缶スプレーほど荒れないので、研ぎ出し作業が楽です。

目次

エアブラシでクリアー塗膜して研ぎ出しします

真っ黒なアドバーサリーのスーパーホーネットをピカピカの光沢仕上げにします。

官界は缶スプレーを使わずに、エアブラシでクリアー塗装後に研ぎ出しをしていきます。

缶スプレーと違い厚い塗膜は作れませんが、同様にきれいな光沢仕上げができます。

研ぎ出しは目の細かい番手のペーパーを使用し、コンパウンドの使用も最小限にします。

モールドにコンパウンドが入り込んでしまうことも、極力避けるようにします。

●ハセガワ 1/48 F/A-18F スーパーホーネット:US NAVY VFC12

缶スプレー塗装の弱点を克服します

弱点1:クリアーの完全乾燥まで時間がかかりすぎ

缶スプレーを使った塗装では手早く厚いクリアー塗膜が作れますが、完全乾燥するまでにかなりの時間がかかります。

弱点2:缶スプレーの塗装表面は意外と荒れている

塗装後の塗装表面のうねりや荒れが多く、ペーパーがけやコンパウンドがけにも多くの時間と手間がかかります。

弱点3:細部までクリアー塗料が入っていかない

缶スプレーは塗料の粒子が大きく濃いので、複雑な形状の現代の戦闘機全体に均一にクリアーを乗せるのが難しいです。

エアブラシを使ったクリアー塗装で時間と手間を減らそうと思います

エアブラシのクリアー塗装で研ぎ出しをする場合の特徴

長所>
●クリアーの乾燥時間が短い
缶スプレーでのクリアー塗装よりも、クリアーの乾燥時間がかなり短くなります。短い乾燥時間で研ぎ出しができるので、完成までの期間がグッと短縮できます。

●細部(込み入った部分)への塗装が楽
エアブラシを細吹きにすれば細部への塗装も楽です。

<短所>
●熱い塗膜を作るのは難しい
塗料を薄く希釈して塗装するので、厚い塗膜を作るのは難しいです。

●塗研ぎ出し時に下地が露出する可能性が大きい
塗膜が薄いので、研ぎ出し時に下地が露出する可能性が大きいです。

●デカールの段差を埋めるのが難しい
クリアーの塗膜が薄いので、デカールの段差を埋めるのは難しいです。

●鏡のようにきれいな光沢仕上げにする研ぎ出し方法

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研ぎ出しの手順

1.エアブラシで塗装
2.エアブラシでクリアー塗装
3.4000番でペーパーがけ
4.再度エアブラシでクリアー塗装
5.8000番でペーパーがけ
6.10000番でペーパーがけ
7.液体コンパウンドでの磨き
8.ワックスがけ

1.エアブラシで塗装

普通にエアブラシで塗装します。

塗装後の表面をなるべく平滑にしたいので、少し薄めの希釈で気持ち厚めに塗装します。

溶剤は蒸発するので、塗装自体は厚くなりません。

塗装後の表面のうねりがなるべく出ないよう塗装します。

動翼やタンクなどは接着せずに塗装し、研ぎ出し作業が完了してから接着します。

ゴミが付着したり塗装面が極端に荒れた場合は、その部分だけペーパーで慣らして周辺の塗装面となじむように再塗装します。

富太郎

一般的にきれいな光沢塗装にするには、「垂れる寸前で止める厚吹きを」と言われていますが、かなり難しいのでやめておいた方が無難です。

2.エアブラシでクリアー塗装

クリアー塗装も薄めの希釈で少し厚めに塗装します。

乾燥を待ってから、数回同じように塗装します。

私の場合は5回以上塗装しています。

3.4000番でペーパーがけ

クリアー塗装が完全に乾燥したら、水研ぎで4000番のペーパーをかけます。

塗装表面のうねりを軽く落とす感じで、あまり力を入れずにかけます。

力を入れすぎると下地が露出しますので、要注意です。

翼端などの角部分は下地がが露出する可能性があるのでペーパーをかけません。

細かく入り組んだ部分も難しいのでかけません。

モールドに入ったペーパーの研ぎカスは、歯ブラシを使って丁寧に取り除きます。

富太郎

キズ防止のため、歯ブラシは毛先のやわらかいタイプを使うといいです。

4.再度エアブラシでクリアー塗装

薄めの希釈で、再度クリアーを塗装します。

4000番のペーパーがけでついた微細な傷を埋めるような感じで塗装します。

富太郎

うまくいけばこの段階でかなりの光沢が出ます。

5.8000番でペーパーがけ

クリアー塗装が完全に乾燥したら、水研ぎで8000番のペーパーをかけます。

翼端などの角部分は下地がが露出する可能性があるのでかけません。

細かく入り組んだ部分は難しいのでかけません。

クリアー塗装の表面のうねりがあまりない部分は、かけなくてもOKです。

モールドに入ったペーパーの研ぎカスは、歯ブラシを使って丁寧に取り除きます。

6.10000番でペーパーがけ

次に水研ぎで10000番のペーパーをかけます。

この場合も翼端などの角部分は下地がが露出する可能性があるのでかけません。

細かく入り組んだ部分は難しいのでかけません。

富太郎

この段階で表面がかなりなめらかになり、光沢が出ます。

7.液体コンパウンドでの磨き

液体のコンパウンドを使用して、表面を磨きます。

全体を一気に磨くのではなく、ごくごく少量のコンパウンドで部分的に磨いていきます。

ごく少量の液体コンパウンドで仕上げることで、モールドに入り込むコンパウンドを最小限にします。

私はハセガワの「セラミックコンパウンド」を使っています。

富太郎

モールドに入ったコンパウンドはダーク系の機体色の場合はかなり目立つので、ペースト状のコンパウンドの使用は避けます。

8.ワックスがけ

最後にワックスをかけます。

全体に一気にかけないで、部分ごとに丁寧にワックスをかけていきます。

ペーパーやコンパウンドをかけていない翼端などの角部分や、細かく入り組んだ部分にも綿棒を使ってワックスをかけます。

私はハセガワの「コーティングポリマー」を使っています。

パーツを接着して完成

パーツの研ぎ出しが終わったら、各パーツを接着して完成です。

接着剤のはみ出しを防ぐために、最小限の接着剤で組み立てます。

各パーツが滑りやすくなっているので、パーツを落とさないように注意します。

ペーパーがけとワックスがけの注意点

ペーパーがけとワックスがけの際は、あまり力を入れずに磨きます。

現代の戦闘機は形状が複雑なので、プラモデルのパーツ分割も複雑になっています。

ゆえに、接着面積が少ない部分も多く、うっかり力を入れすぎると耐えきれずに破損してしまいます。

塗装とクリアーの塗膜も薄いので、ペーパーやコンパウンドのかけすぎには要注意です。

すぐに下地が露出してしまいます。

各パーツの接着時は磨き上げた表面に接着剤がつかないように、接着剤は少なめにし慎重に接着します。

今回の失敗1 接着剤はみ出しのリカバリーの一例

右の動翼を接着時に接着剤が表面についてしまいました。

この段階でペーパーをかけて再塗装はつらすぎるので、ラインデカールを貼ってごまかしました。

今回の失敗2 うっかり下地が露出しました

うっかりペーパーをかけすぎて、下地が露出しました。

露出した部分だけ塗装して、全体に再度クリアーを塗装してなじませます。

●ハセガワ 1/48 F/A-18F スーパーホーネット:US NAVY VX

●ハセガワ 1/48 FA-18F スーパーホーネット:US.NAVY VX-9[製作]

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